【新唐人2017年8月28日】
中国政府が再び下級役人の腐敗事案の摘発に乗り出し、33人の軍関係者が責任を問われ、105人が処分を受けました。専門家は、中国軍は下級から上級まで腐敗しており、戦争すれば全滅するだろうと指摘しています。
国営メディア新華社は8月20日、軍事委員会規律検査委員会が、金銭や物品の贈収賄、不当な利益独占、食事や物品供応の強制など13項目にわたる軍内部の典型的な腐敗に手を染めたとして、12件の兵士の腐敗事案を報告したと報じました。11の部署の党委員会と紀律委員会の、33人の役人が責任を問われ、105人が処分を受けました。
通報によると、12件の事案はすべて第18回党大会の時に行われました。とくに(2014年10月)古田全軍政治工作会議の後、ひどい腐敗が横行したとして、政府が反腐敗運動を強化する中、党の役人はやりたい放題だったと指摘しています。
羅瑞卿・元中国軍大将の息子 羅宇氏:「天安門事件で人民を殺害する軍隊に変わった後、軍内部ですごいスピードで腐敗が大規模に進みました。外部からは窺い知ることのできない、監視の外におかれたアンタッチャブルな存在となり、腐敗の程度は驚くべきものとなりました。」
アメリカ在住評論家 陳破空氏:「入隊した大事な一人っ子を危険から遠ざけようと、親はいろいろと手を尽くします。その結果、上官の麻雀やコンピューターゲームの相手を務めるだけの兵士もいるほどで、軍の風紀が非常に低下しています。彼らの頭の中は、飲んで食って遊ぶこと、どうやって得するかしかなく、習近平が豪勢な食事を禁じたからといって解決する問題ではありません。」
今回の通報は、軍事委員会規律検査委員会が昨年10月以降4度目となる典型的な腐敗事案の摘発で、合計して少なくとも63人の役人が責任を問われ、200人が処分を受けました。
中国政府は第18回党大会以降、軍部の大物汚職役人を摘発し、66人の将官が失脚、多くの将軍が自殺しました。摘発されていない将官以下の役人はさらに夥しい数に上ると見られます。
アメリカ在住評論家 陳破空氏:「鄧小平は天安門事件の鎮圧に貢献した軍に感謝して、軍を福利機関にしてしまいました。江沢民も賃上げするなど軍を優遇し、裏金を渡さなければ入隊もできない状態になりました。とくに女性の入隊には2万元から20万元の賄賂が要ります。無事入隊しても昇級に賄賂が必要で、連隊長になるには数十万元、将軍になるには2000万元、数千万元かかります。中国軍は上から下まで腐敗しきっています。」
評論家の陳破空(ちん はくう)氏は、中国軍が実施している軍事訓練はみな見せかけだと指摘します。
アメリカ在住評論家 陳破空氏:「海底だろうと砂漠だろうと、中国軍の軍事訓練ではあらゆる虚偽がまかり通っています。戦闘訓練などしてはいません。その腐敗の程度はかつての清軍の北洋水師に勝るとも劣りません。数年以上も前の統計データによれば、中国軍は腐敗し飲んで食べてばかりいるため、兵士の体重は規定の37%も超過しており、装甲車の入り口から入れない者もいることが分かっています。」
このような軍隊に戦闘能力はあるのでしょうか?
羅瑞卿・元中国軍大将の息子 羅宇氏:「こんな体たらくで戦闘能力について語ることは不可能です。一日でも給料の支払いが滞れば集合さえもしません。閲兵に参加するにも金をやらなければ誰もこない、と聞きました。それも階級によって金額が決まっています。」
現在、中印国境付近で両国軍が一触即発の状態にありますが、陳破空氏は、戦闘になれば中国軍は清軍の北洋水師(ほくようすいし)のように全滅するだろうと考えています。
アメリカ在住評論家 陳破空氏:「大事な一人っ子が生命の危険に晒されるなど、親には堪えられません。実際に戦闘となったら、親が逃亡を呼びかけ、多くの兵士が逃亡するでしょう。100年以上前、装備が頑強で、資金も豊富にあり、アジア一、世界第四位の軍事力を誇った清軍の北洋水師が、日本海軍に打ち負かされたような出来事が繰り返される可能性が大きい。」
羅瑞卿(ら ずいけい)・元中国軍大将の息子、羅宇(ら う)氏は、腐敗した軍を清廉潔白な軍に変えるには、段階的な民主化によるしか達成できないと指摘します。世論の監督、野党、司法の独立、国民選挙を確立し、軍を真の国軍に変え、腐敗の根源を絶たなければならないと主張しました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/08/22/a1338954.html(中国語)
(翻訳/白白 ナレーター/佐藤 映像編集/李)